家庭の財政学

投資信託との比較

変額年金で保障も利殖も

変額年金は相続対策としても広く活用できます。預貯金や投資信託などでは相続人全員の同意書がなければお金を引き出すことができません。財産がそれほど多くないと思っている人はあまり気付いていないようですが、イザというときに使えないと、相続人による葬儀関連の費用の分担や立替えなどでごたごたすることがあります。自分の葬式代やその関連の出費に備える目的で終身保険に加入している人は多いのですが、同様の目的のために個人年金保険を活用することも一つの方法です。特に健康状態に不安がある人には利用価値があります。万一のときの受取人をあらかじめ指定することで、遺産相続時の争いを避けることができるのも変額年金のメリットです。

それから、変額年金は運用収益に対する課税が解約時まで繰り延べられるため、長期になるほど複利効果が期待できます。収益は解約時に一時所得、将来年金として受け取る場合は雑所得になり、受け取り時期によって課税上有利にすることもできます。

資産運用の対象として、投資信託と比較した場合、死亡保障などがついているメリットはありますが、ファンド運用のための費用以外に保険関係費用も間接的に支払っている分、維持管理コストがかかっています。さらに、中途換金時のコストも高めです。

保障も利殖もできるということで注目されていますが、投資信託そのものと比べて商品の数は限られています。年金保険に分類されているので、保障が付いているのがメリットですが、変額年金に死亡保障を求めるというよりは老後資金を有利に運用したい人向きの商品といえるでしょう。

老後まで気長に運用できるのであれば、万一の保障が付いて税制面でも有利な変額年金がよいし、状況によっては途中換金したい、投資対象を組み替えたい、などバリエーションを求めるのであれば、種類が多い投資信託のほうがよいでしょう。

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