家庭の財政学

為替リスクは外貨共通

外貨建てで有利に運用するには

最近はグローバル投資(国際分散投資)という考え方が浸透してきました。国内では超低金利が長く続いていたため、海外資産を組み合わせて分散投資を行うことによって収益の確保を図ろうという動きが広まりました。海外に目を向ければ、金利の高い通貨や、大きく値上がりしている株式市場などがあります。

一方、預金であれ証券であれ、外貨建てで運用する場合に共通するのは為替リスクがあることです。円高時に外貨を購入し、円安時に引き出せば利益を得られますが、反対に円高が進んでしまえば、その分、損失が生じることになります。それでも為替リスクは、複数の通貨に分散することで軽減されますし、運用している外貨建て資産そのものの価値が上がれば為替でマイナスになっても相殺されます。外貨建て金融商品を組み入れることで、幅広いポートフォリオを組むことができます。

いずれにしても、グローバル投資を行うには為替の動きに敏感になることが大切です。経済学では、長期的な為替レートは購買力平価説によって説明されていますが、現実の外国為替はいくつもの要因が複雑に絡み合って変動します。代表的な為替変動要因として、経済成長率、インフレ率、国際収支の動向などのファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)要因、テクニカル要因などがあり、実際に円安か円高かどちらに進むのかは、これら多くの要因のバランスによって決まります。

また、円と外貨の交換にはコストがかかります。円を外貨に替えるときのレートをTTS(対顧客電信売相場)といい、外貨を円に替えるときはTTB(対顧客電信買相場)といいますが、実勢相場と開きがあります。米ドル預金の場合、TTSは実勢相場の仲値に1円加えTTBは1円引いたレート(0.5円などに優遇される場合もあります)が一般的です。たとえば、仲値が1米ドル100円の場合、TTSは101円、TTBは99円になります。

なお、円と外貨の交換コストは、流通量の少ない通貨ほど割高になります。一般的に、米ドルやユーロと比較して、カナダ・ドル、オーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドルなどは高くなっています。

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