家庭の財政学

リターンにはそれなりのリスクが

リスクとリターンの関係は

このところ金利が上昇してきているとはいえ、多少のリスクは覚悟しても積極的に資産を運用しないとお金を殖やすことはできません。低金利の時代に「元本が保証されて高利回り」という商品は存在しないからです。仮にこのような宣伝文句で勧誘を受けたら(実際は違法ですが)、まず、疑ってかかる必要があります。

とはいえ、やみくもにリスクを抱えこもうというのではなく、ライフプランに応じて許容できる範囲内でリスクとうまくつきあいながら運用することが大切です。

ところで、リスクとはいったい何なのでしょうか。よく「リスクって損すること」と思われがちですが、金融の世界では、不確実性を表わす言葉として使われており、損することもあれば得することもあるのがリスクです。高いリターンを求めるならば、当然、それに応じてリスクは大きくなり、リスクを小さくしたければ、リターンはさほど望めなくなります。

たとえば、手元に自由に使えるお金が100万円あるとします。この100万円を1年間借りたいという人が二人、AさんとBさんがいます。Aさんに貸せば確実に返済してもらえるが利息は1万円、Bさんに貸すと利息は10万円つけるというもののきちんと返済してもらえるか心配です。

この場合、Bさんに貸すほうがリターンも高いけどリスクも高いですね。なぜなら、Bさんにお金を貸しても返済が不確実というリスクが大きく、金利を高くしないと誰も貸さないからです。そこで、Bさんに貸すにあたってリスクを負う見返り料として、Aさんよりも100万円につき9万円(9%)多いリターンが妥当かどうかで判断するわけです。金融の世界は、基本的にこのようなリスクの度合いによってリターンが成り立っているのです。

では、リスクを負う見返り料として9万円(9%)の差が妥当であるならば、あなたならどちらに貸しますか?

ここは近々ライフイベントを控えているかどうかが分かれ道になります。たとえば、1年後の子どもの学費などのように、あきらかに使う予定があるなら確実に返済されないと困るからAさんしかありませんが、当分使う予定がなければBさんの高い利息にかけてみることも可能です。

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