家庭の財政学

インフレとデフレ

知っておきたい「貯める」ための知識

デフレの時代が続いていました。ようやくインフレに向かうと言われていますが、どうなるかはまだわかりません。このような状況では、どのような貯蓄が有利なのでしょうか。

デフレとは、物の値段が下がる状態です。逆に言うと、お金の価値が上昇していることになります。お金の価値が上がり、物の価値が下がるので、値下げが続くのです。このような状況の時は、お金を持っていることが有利となります。お金の価値が上がるからです。株式や不動産で持つのはあまり有利ではありません。株式も不動産も、物のうちの一つです。お金の価値が上がっていますので、物の値段である、株価や地価は下がってしまうのです。

では、預金や債券などの貯蓄はどうでしょうか。元金保証の貯蓄商品は、満期にも金額が変わりません。値下がりすることがありませんので、お金の一つと考えられます。よって、デフレのように、お金の価値が上がる時には、比較的有利となります。お金の価値の上昇とともに、預金や債券の価値も上昇します。ただし、デフレの間は金利が低いのが普通です。預金の価値は増えるものの、ほとんど金利がつかないという状態となります。

インフレとなると、逆になります。お金の価値は下がり、物の価値が上がります。だから物価が上昇します。株式や土地も物の一つですから、その価格である株価や地価は上昇します。現金で持っているよりも株式や土地を購入した方が有利となります。

預金も債券もお金の一つと考えられますので、価値は下がります。インフレの時代は、貯蓄は資産運用としてあまり得策ではありません。満期には元金が戻ってきても、インフレで価値が目減りしていることになります。金額は同じでも目減りしてしまうばかりですから、できるだけ物を購入した方がよいということになります。借金をしても株式や不動産を購入した方が得となる可能性もあります。

ただし、貯蓄にとって、インフレはデメリットばかりではありません。インフレとなるような状況では金利は高くなっています。固定金利の債券は変わりませんが、変動金利の預金は金利が上がっていきます。金利だけである程度の収入となり、現金の目減りを防ぐ効果があります。

これからインフレとなるのが確実であれば、早めに株式や不動産を購入するのが得策です。しかし、こればかりはわかりません。また、インフレとなったとしても、必ずしも株式・不動産が上昇するとは限りません。他の要因も影響してくるからです。

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