家庭の財政学

施設サービスは種類もさまざま

親が介護状態になったとき

在宅で介護が困難な場合には、施設サービスを受けることになります。施設にはさまざまなものがありますが、代表的な施設は次の3種類に分けられます。

なお、当然のことですが、施設サービスを受けているときは、施設サービス以外のサービス、例えば在宅サービスなど他のサービスは受けられません。

1. 特別養護老人ホーム

介護なしでは日常生活が送れない場合で、医療行為を受ける必要がなく、かつ要介護の認定を受けている人が対象です。以前は4人部屋が中心でしたが、現在は個室(ユニット)化が進められており、住居費もかかるようになっています。要介護認定の度合いによって施設利用料は違います。この施設は、介護保険制度ができるまでは、行政の福祉措置として市区町村の職員が入居先を決めていました。しかし、介護保険制度導入以降は利用者が入居先を選ぶことができるようになりました。ただ、施設数が少ないため、特に都市部では数百人の待機者がいるのが一般的で、全国では40万人以上が待機していると言われています。

2. 老人保健施設

正式には介護老人保健施設といい、介護やリハビリテーションなどの介護サービスを行うもので、病院の病気療養機能と老人ホームの生活支援機能の両方を備えた施設です。回復のための訓練をして家庭生活への復帰をめざし、かつ要介護の認定を受けている人が対象です。施設利用料は、要介護認定度によって違ってきますが、ひと月入居していると10〜15万円前後かかるのが一般的です。家庭生活への復帰をめざしているため、利用期間は3カ月程度とされています。3カ月ごとに在宅復帰が可能かどうかの判定が行われますが、実際には自動的に更新されていたり、特養の待機に利用されている側面もあります。

3. 療養型病床群

リハビリや継続的な医療のために入院する施設。介護が必要な人が長期療養する場合に適した施設です。この施設は、医療保険での利用と介護保険での利用の2通りがあり、選択することができます。介護保険を利用する場合の入所費用は要介護度によって異なりますが、療養にかかる費用の1割のほか、保険外の差額ベッド代やオムツなどの雑費がかかります。
療養型病床群は、介護保険型が平成30年3月までに廃止される予定で、医療保険型もベッド数を減らす方向で改正の手が加えられています。

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