家庭の財政学

火災保険の種類

火災保険・地震保険について

住宅物件の火災保険は、基本補償以外は、補償内容を選択して契約します。

(1)補償パターン(例)(★3)



(1)補償パターン(例)(★3)


※「水濡れ」とは、給排水設備に生じた事故よる水濡れ、または、他の戸室で生じた事故による水濡れです。給排水設備自体に生じた損害は補償されません。
※「盗難」において、通貨・小切手・乗車券等の盗難については補償されますが、1事故30万円が限度です。
※「破損等」の事故において、すり傷、かき傷、塗料のはがれ、落書き等、単なる外観上の損傷や汚損については補償されません。


(2)費用保険金
損害保険金以外に、自動的にまたは選択することによって費用保険金がプラスで補償されます。
(補償内容や名称は各保険会社で異なります。)



<費用保険金の例(★4)>
<費用保険金の例(★4)>


(3)特約(例)
主契約に付帯できる以下のさまざまな特約があり、任意で付帯できます。下記はその主な例で、保険会社により異なります。

<特約の例>
・借家人賠償責任補償特約(※1)
・個人賠償責任補償特約(※2)
・携行品特約(※3)
・臨時費用補償特約
・類焼損害補償特約(※4)
・家財明記物件特約
・建物電気的・機械的事故特約
など

※1 借家人賠償責任特約
偶然な事故に起因し、借用戸室を損壊することにより、貸主に対して法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対して支払われます。原因が「火災・破裂または爆発・盗難・給排水設備の使用または管理に起因する漏水・放水等による水濡れ」に限定されている場合と、限定せず偶然な事故であれば支払われる場合とあります。

過失によって他人に損害を与えてしまった場合には、民法709条により「不法行為責任」を負うことになります。しかし、自己の責任で火災事故を起こしてしまった「失火」の場合の「類焼責任」については、民法に優先して「失火責任法」が適用されます。この「失火責任法」においては、「失火者に重大な過失がなければ、民法709条は該当しない。」と定められています。つまり、重過失(普通の人が当然為すべき行為を欠いた行為)の場合に限り、賠償責任があり、軽過失の場合は法律上の「類焼責任」は免れます。ということは、逆に「もらい火」で自分の家が燃えてしまっても、重過失でなければ火元の家からは補償してもらえないことになります(但し、失火責任法は「ガス爆発」などの爆発を伴う発火を原因とする火災による事故は対象外となっています)。

このように、軽過失による失火であれば、隣家などに対する賠償責任は免れることになりますが、家や部屋を借りる賃貸契約においては、家主さんへの賠償責任は免れません。賃貸契約においては、契約期間が終了する際(家や部屋を返す時)には、借りた時の状態で返さなければならないとされています。つまり、隣家に対する責任は免れても、家主に対する責任を免れることはできないのです。これを「債務不履行責任」といいます。

このリスクをカバーするための保険が、「借家賠償責任特約」です。これは「特約」なので単独で加入することはできません。通常は、「家財」に火災保険をかけて、この特約を付保します。



★5 失火原因と責任
失火原因と責任


※2 個人賠償責任補償特約
国内・国外において、「本人の居住する住宅の所有・使用・管理に起因する偶然な事故」、また、「被保険者の日常生活に起因する偶然な事故」により、他人の生命または身体を害すること、または他人の財物を損壊することにより、法律上の損害賠償責任を負担することによって被った損害に対して保険金が支払われます。(自動車による損害賠償責任事故は対象外)

<被保険者の範囲>
・本人
・配偶者
・本人又はその配偶者の同居の親族
・本人又はその配偶者の別居の未婚の子
・本人が未成年である場合は、本人の親権者およびその他の法定の監督義務者

※3 携行品特約
国内・国外において、不測かつ突発的な事故により、自宅敷地外で被保険者が携行する身の回り品に損害が生じた場合に補償されます。

<被保険者の範囲>
・本人
・配偶者
・本人又はその配偶者の同居の親族
・本人又はその配偶者の別居の未婚の子

<携行品に含まれないもの>
携帯電話、ノート型パソコンおよびその付属品、義歯、義肢、メガネ、コンタクトレンズ、預貯金証書、手形その他の有価証券、印紙、切手、プリペイドカード、電子マネー、商品券等、クレジットカード等、商品・製品等、業務の目的のみに使用される設備・什器、動物、植物等の生物、データ、ソフトウェアまたはプログラム等、法令により所有・所持が禁止されている物

※4 類焼損害補償特約
自宅からの失火で他人の住宅や家財が類焼し、類焼先の火災保険で十分に復旧できない場合、法律上の責任にかかわらず、その不足分を、再取得価額を基準に補償されます。

© NTT IF Corporation All Rights Reserved.