家庭の財政学

親の老後と介護

 

親との暮らしを考える

親が介護状態になったとき

畠中雅子 先生

執筆:畠中雅子(ファイナンシャルプランナー)CFP®

大学時代にフリーライター活動をはじめ、マネーライターを経て、出産を機にファイナンシャルプランナーとなる。現在は雑誌・新聞・インターネットなどに多数の連載を持つほか、セミナー講師、講演、個人のマネー相談、金融機関のアドバイザー業務などを行う。3児の母としての、生活実感あふれるマネーアドバイスに定評がある。著書は「結婚したら知っておきたいお金のこと」(海竜社)など約50冊にのぼる。

監修者からのコメント

「健康で、長生きしたい」というのは誰もが願うことですが、長生きするにもそれなりのお金がかかります。加えて、病気にかかったり、介護が必要になった場合などを想像すると、お金の心配はつきません。年代によっては、自分の介護を心配する前に、両親の介護の問題で頭を悩ませるケースもあるでしょう。

そのような時代の中で、増え続ける医療費を抑えるために、健康保険制度にはたびたび改正のメスが入れられています。現役世代の医療費負担増はもちろん、医療費が無料だった時代もあった老人保健制度も、徐々に自己負担が重くなっています。将来的には、現役並みの負担になるのではないかという懸念さえ出てきています。介護が必要になったときに、金銭面での負担を軽減してくれる公的介護保険も、2005年には導入以来はじめての改正が加えられ、以後も定期的に改正の手が加えられてきました。公的介護保険の改正の柱の一つは、介護予防に力を入れるというものですが、手厚い制度といわれている公的介護保険も、「自己負担増」の方向で制度改正が行われてきています。

「介護を受けるようにはなりたくない」と思っても、将来、介護が必要な状態にならないと保証することはできません。そのため、健康で気力のあるうちに、公的介護保険の仕組みを勉強しておくなど、介護にまつわる知識を得ておくことも大切だと思います。合わせて、高齢期にはどこに住むのか、高齢者施設にはどのような種類があるのかを調べておくことも必要でしょう。そこでレクチャー9では、公的介護保険の仕組みや高齢者施設、介護施設などをご紹介します。

 

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